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このたび、noteで「読むデザイン」というシリーズの発信を始めました。


デザインの技法だけでなく、誌面に流れる空気や、言葉と余白がつくる世界を、

静かに、ていねいに綴っていきます。


ふだんのブックデザインの仕事で感じていること、


誌面づくりの裏側にある、小さな選択や思い──


そんな“読むことをデザインする”感覚を、

少しずつ言葉にしていけたらと思っています。


よろしければ、ぜひご覧ください。







デザインの依頼をしているイラストの画像

「いつか本を出してみたい!」と思ったことはありませんか?


でも、実際に本を出版しようとすると「何から始めればいいの?」と迷う人も多いはず。本を出すには、原稿を準備するだけでなく、出版方法の選択やデザインの決定など、いくつかのステップがあります。

でも、心配しなくても大丈夫! 

実は思っているよりもシンプルな流れで本を出すことができます。この記事では、初心者でもわかりやすいように、本を出版する方法と必要な準備を徹底解説します。

本を出版する方法って難しい? 自費出版と商業出版の違い

本を出版する方法は大きく分けて「商業出版」と「自費出版」の2種類があります。それぞれの特徴を知ることで、自分に合った方法を選ぶことができます。

🔹 商業出版とは? 出版社が編集・販売を行い、著者に原稿料や印税が支払われる形態です。ただし、出版社が求める内容でないと採用されにくく、企画のハードルが高めです。

🔹 自費出版とは? 著者自身が費用を負担し、本を制作・販売する方法です。自由に内容やデザインを決められますが、販売ルートの確保やプロモーションも自分で行う必要があります。


✅ どちらを選ぶべき?

商業出版が向いている人 → 多くの人に読んでもらいたい、販売戦略を出版社に任せたい

自費出版が向いている人 → 自由に本を作りたい、ニッチなテーマで出版したい

💡 ポイント 「まずは気軽に電子書籍から!」というのも一つの選択肢。いまは、AmazonのKindleなどを利用して、印刷費用なしで、自分のペースで出版できます。

本を出版するために必要な準備とは?

本を作るのは、意外とシンプル!基本の流れを押さえておけば、スムーズに進められます。

📌 必須の準備

  • 原稿の執筆と校正 → 読みやすさを意識し、誤字脱字のチェックをしっかりと。

  • 表紙・装丁デザインの決定 → 本の第一印象を左右する大切な要素。

  • ISBNの取得(商業出版の場合など必要に応じて) → 書店流通を考えるなら登録が必要。

  • 販売ルートの決定 → 書店・オンライン販売・電子書籍など。

🔹 どんな本にするか決めよう!

ターゲットは? → 誰に読んでもらいたい本なのか。

テーマとコンセプトは? → 「この本を読めば○○がわかる!」という明確な軸を。

💡 ポイント 「最初から完璧を目指さなくてもOK!」気軽に書き始めて、あとで調整すれば大丈夫。デザイナーや編集者もご相談に応じます。

デザインと装丁が本を出版するために重要な理由

「人は見た目が9割」と言われるように、本も デザインが読者の第一印象を決める 大切な要素です。

でも、難しく考えなくても大丈夫!

📖 表紙デザインのポイント

  • タイトルが目を引くか?

  • ジャンルに合ったデザインか?

  • ターゲットに響く色やフォントを使っているか?

📌 装丁も意識しよう!

本を読んで欲しいターゲット層で、装丁は様変わりします。いま出版されている書籍などを参考に、あなたの方向性をこんな感じにしたいというものがあれば、伝えるとイメージの共有ができスムーズです。プロのデザイナーはプラスαでイメージを整え、形にすることができます。


💡 コラム:表紙デザインのビフォーアフター

ある著者の方は、最初にシンプルでおしゃれな表紙を作りましたが部数が伸びず…。

そのお悩みで、私のところに担当編集者から依頼が来ました。以前のデザインは、タイトルや情報の表示が小さく、内容が伝わりにくいデザインだったとのこと。そこで、伝えたいことを明確にし、タイトルやキーワードを強調したデザイン に変更したところ、 それが、読者の興味を引く結果となり部数が伸びました。 デザインは見た目の美しさだけでなく、伝えたい内容を的確に届ける手段。表紙の工夫次第で、読者の興味を惹きつける効果が大きく変わることが分かる実例です。

AIやクラウドソーシングで補えるところはある?

最近では、出版に関するさまざまな作業を AIやクラウドソーシングで補うことが可能 になっています。

📌 AIを活用できる場面

  • 校正・校閲 → AIツールを使えば、誤字脱字のチェックが簡単に。

  • 文章生成・リライト → アイデア出しや表現のブラッシュアップに役立つ。

  • 画像生成 → 表紙のアイデア作りや挿絵の制作に活用可能。

📌 クラウドソーシングで頼めること

  • 装丁デザインの依頼 → デザイナーに依頼可能。

  • 編集・校正のサポート → 経験豊富なライターや編集者が対応。

  • マーケティング・PR戦略 → SNS運用やプロモーションの相談もOK。


💡 コラム:クラウドソーシング利用時の注意点 

クラウドソーシングの普及により、手軽に依頼できる環境が整いましたが、実力が伴わないまま仕事を請け負う人が増えているのも事実です。依頼する際は、評価だけでなく 過去の作品やポートフォリオ、SNSでの発信 も確認し、本当に実力のある人を見極めることが重要です。

まとめ:本を出すのは意外とシンプル!

本を出版することは、大変そうに思えるかもしれませんが、一歩ずつ進めていけば意外とシンプルです。商業出版でも自費出版でも、あなたの想いを形にすることが何より大切。

また、必ずしも大掛かりなものにする必要はありません。小さなフリーペーパーや電子書籍から始めるのも素敵な方法です。まずは試してみることで、読者の反応を見ながらステップアップしていけます。

本づくりは「伝えたいことを届ける」ものづくり。自分のアイデアやストーリーが形になる喜びを、ぜひ味わってくださいね! 😊


ロボットが会話するイラスト画像

生成AIを活用したデザインの可能性が広がる中で、単にAIに任せるだけでは、

思い描いたクリエイティブにはなりません。大切なのは、AIをどれだけ上手に使いこなせるか


「なんか微妙」

「思ったのと違う」


AIにデザインやアイデアを頼んで、こんな経験をしたことはありませんか?


それは、AIが悪いのではなく、私たちが適切な指示を出せていないから。

本当に使いこなせば、AIは最高のパートナーになります。


この記事では、AIとの意思疎通をスムーズにするコツと、

より良いデザインを生み出すためのヒントを初心者向けに紹介していきます!


AIは“魔法のツール”ではない


「AIを使えば誰でも簡単にデザインできる」なんて思っていませんか?

でも、実際にAIを活用してみると、


「なんか違う」

「思った通りのものが出てこない」ってこと、ありますよね。


それもそのはず。AIは人間の意図を勝手に汲み取ってくれるわけじゃありません。


こちらの指示(プロンプト)が適切でなければ、求めるデザインを生み出すことはできないんです。

つまり、AIとの意思疎通がうまくいかないと、いいデザインやアイデアは生まれない。 


これは、これからのデザイナーにとって避けて通れないテーマです。


AIを味方につければ、デザインの可能性は無限大になる?


AIがどんなに進化しても、「ゼロから完璧なデザインを作る」ことはできません。

なぜなら、AIは人間の指示に従うツールだから。


たとえば、画像生成AIに「おしゃれなロゴを作って」とお願いしても、


  • どんなテイストの「おしゃれ」?

  • どんな業種のロゴ?

  • シンプル? ゴージャス? かわいい?


こういう情報がなければ、AIは適当にそれっぽいものを出してくるだけ。つまり、

✅ AIの特性を理解して、適切な指示を出せることが大事

✅ デザイナーの「意図」や「美的感覚」を、言葉で明確に伝えられることが求められる

ということです。


デザイナーが磨くべきAIとのコミュニケーション力


AIを使いこなすデザイナーになるためには、「デザインスキル」だけじゃなく、次のような力も必要です。


言葉でイメージを的確に伝えるスキル(プロンプト設計)

「シンプルで洗練されたロゴ」ではなく、「モノクロのミニマルデザイン、サンセリフフォント、高級感のある雰囲気」など、具体的な指示を言葉にできる力


イメージの微調整を試行錯誤する力(特性を理解を理解してAIを味方に)

一発で完璧なものは出ない。何度もプロンプトを調整しながら、理想のデザインに近づける柔軟性


AIが得意なこと・苦手なことを見極める力

AIは細かいディテールや手書き風のニュアンスが苦手。だからこそ、人間の手を加えることで、クオリティを引き上げる視点が大事。


【コラム】具体例:良いプロンプト vs 悪いプロンプト

プロンプト(AIへの指示)の違いが、どれほど出力結果に影響するか見てみましょう。


悪いプロンプト

  • 「おしゃれなポスターを作って」

  • 「かわいいキャラクターのロゴ」


良いプロンプト

  • 「ミッドセンチュリー・モダンスタイルのポスター、鮮やかな色使い(使用色を指定しても◎)、タイポグラフィを強調したスタイルで」

  • 「シンプルな線画の猫のシルエットのキャラクターロゴ、パステルカラーを使用、丸みを帯びた親しみやすいフォントで」



などなど、もっと細かい指示もできそうですが、指示が細かくなるほど、AIが出すデザインのクオリティは上がってきます。 良いプロンプトとは、AIに「何を」「どんな風に」作ってほしいのかを具体的に伝えるもの。適切な指示を出すことで、意図したデザインに近づけることができます。AIは万能ではありませんが、上手に対話すれば強力なクリエイティブツールになります。AIを味方につければ、デザインの可能性は無限大なること間違いなし!


まとめ 

いかがでしたか? AIをただの「自動化ツール」と思っていると、理想のデザインにはたどり着けません。

大事なのは、AIと対話する力=意思疎通のスキルです。


これからのデザイナーに求められるのは、

デザインの意図を的確に伝える力(プロンプト設計)

AIの出力を見極め、調整する柔軟な思考力

AIと人間、それぞれの強みを活かしたクリエイティブの発想


「AIをどう使いこなすか?」が、デザイナーの未来を左右すると言っても過言ではありません。

AIとの意思疎通ができれば、デザインの可能性はもっと広がる。

実際にわたしも自分の頭の中のアイデアを整理するためのツールとして手伝ってもらうんですが、すっかりアシスタントとおしゃべりしながら、仕事をしている感じです。お互いにそれ面白い! なんていいながら。


これからの時代、AIをパートナーとして活用できるかどうかが、デザイナーの可能性を大きく左右します。AIはあくまでツールであり、使いこなすのは私たち次第。適切な指示を与え、試行錯誤を重ねながら、AIの力を最大限に引き出すことで、新たな表現やアイデアが生まれます。技術とクリエイティブが融合するこの時代だからこそ、AIと共に進化し、より自由で創造的なデザインを生み出していきましょう!





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